
IoT構築のプログラミンにはPythonがおすすめです。Raspberry PiのPython IDLEを使用しプログラミングする方法について解説します。
目次
IoT構築のプログラミンッグにはPythonがおすすめ
Pythonは、 コードの読みやすさや書きやすさを重視しており、文法もシンプルで、 プログラミング初心者にもわかりやすく、学びやすい言語です。また、文法はシンプルですが、オブジェクト指向言語の機能も備えており、高度なプログラミングにも適用できます。
Pythonの言語自体の機能は最小限に抑えられており、ライブラリで機能を追加できるようになっています。さまざまな分野に特化した大規模なライブラリが作られており、専用のアプリケーションでも簡単に作ることができます。特に数学系のライブラリが充実しており、科学技術計算や統計解析などの分野で強く注目されています。
Pythonは、Webアプリケーション、デスクトップアプリケーション、組込み系アプリケーション、機械学習と適用範囲も広く、IoT構築にもおすすめです。
Pythonの詳細については、Pythonソフトウェア財団の公式サイト「https://www.python.org/」を参照しておくとよいでしょう。
Python IDLEとは
Python IDLEとは、Python用の統合開発環境(Integrated DeveLopment Environment)です。
IDLE上のインタプリタで入力ソースコードを逐次実行したり、エディタでソースファイルを作成し一括実行したりできます。また、エディタはPython言語キーワードのハイライト表示、キーワード自動補完やプログラム書式を自動インデントする機能などを備えています。
Python IDLEを使用する
それでは、Raspberry Pi(Raspbian)に搭載されているPython IDLEを使用してみましょう。
Python IDLEを起動する
まずは、Python IDLEを起動します。
Raspberry Piには、Python 2とPython 3が搭載されていますが、既存資産がPython 2で作成しておりPython 3へ移行するには時間が掛かるなど、特別な理由が無ければ新しいPython 3を利用するのが良いでしょう。
- Raspberry Piのデスクトップメニューから「プログラミング」「Python 3(IDLE)」を選択します。
Python Shellが起動し、Python Shellの画面が表示されます。
Pythonスクリプトを入力する
Python Shellでは入力待ち状態で「>>>」が表示されます。ここにPythonスクリプトを入力すると逐次実行されます。
print(“Hello, world”) |
- print関数で”Hello, world”と入力します。
print関数が実行され、Python Sell画面に結果が表示されます。
Python Shellでは、入力したPythonスクリプトが逐次実行され結果を確認できますが、入力したPythonスプリプトをファイルに保存し、繰り返し実行することはできません。
Pythonスクリプトをファイルに保存する
次は、Pythonスクリプトをファイルに保存する方法です。
- Python Shellのメニューから「New File」を選択します。
新にPythonエディタの画面が表示されます。
- print関数で”Hello, world”と入力します。
入力したPythonスクリプトをファイルに保存します。
Pythonエディタのメニューで「Save as」を選択します。
- 「File Name」(ここでは”example-1.py”)を指定し「Save」ボタンをクリックし、入力したPythonスクリプトをファイルに保存します。
PythonスクリプトをPython Shellで実行する
続けて、Pythonスクリプトを実行します。
保存しておいたPythonスクリプトファイルを読込む場合は、Python Shellのメニューから「Open File」を選択しPythonスクリプトファイルを指定します。
- Pythonエディタのメニューで「Run Module」を選択します。
Python ShellにPythonスクリプトの実行結果が表示されます。
Pythonスクリプトをpythonコマンドで実行する
Pythonスクリプトファイルは、pythonコマントっでも実行することができます。
$ python example-1.py |
- 「python 」コマントで実行するPythonスクリプトファイル名(ここでは”example-1.py”)を指定します。
標準出力に結果が表示されます。
ここでは偶々結果が正常に出力されましたが、実はpythonコマンドのバージョンは「Python 2.7.9」でした。Python 3は、「python3」コマンドで実行できますが、Raspbianに組み込まれているバージョンは「Python 3.4.2」で、既にPython 3.6がリリースされており古いです。
Python IDLEはPythonを学習するには便利ですが、Pythonで本格的にプログラムを作成する場合は、意図したバージョンのpythonコマントで実行できるよう、別途Pythonの環境を整えた方が良いでしょう。