
前回の「Raspberry Pi 入門 (3) 基本環境を設定をする」に引き続き、無線LAN(WiFi)の設定、固定IPアドレスの設定、SSH/リモートデスクトップの接続など、Raspberry pi 3のネットワーク環境の設定を行っていきます。
目次
無線LAN(WiFi)を設定する
Raspberry Pi 3にはWiFiモジュールが内蔵されています。これを利用するよう無線LANの設定を行います。
ここでは、Raspbery Pi 3(Raspbian)のデスクトップからGUIで設定を行います。
Raspberry pi 3(Raspbian)デスクトップメニューの無線LANアイコンをクリックし、アクセスポイント識別名(SSID)の一覧を表示します。
- 接続するアクセスポイント識別名(SSID)を選択します。
- プリシェアードキー(パスフレーズ)を入力します。
- デスクトップメニューの無線LANアイコンがアクティブになっていることを確認します。
固定IPアドレスを設定する
現状では、ネットワークルータのDHCP機能により、IPアドレスが自動的に割り当てられいる状態です。他のPCなどからRaspberry PiへSSHやリモートデスクトップ接続する場合、IPアドレスが変動すると面倒ですので、Raspberry Piに固定IPアドレスを設定します。
Raspberry Pi(Raspbian)のデスクトップメニューから「Terminal」を起動します。
$ ip addr (略) 3: wlan0: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 qdisc pfifo_fast state UP group default qlen 1000 link/ether b8:27:eb:cb:3a:4d brd ff:ff:ff:ff:ff:ff inet 192.168.179.6/24 brd 192.168.179.255 scope global wlan0 valid_lft forever preferred_lft forever inet6 fe80::1912:46ad:a8c5:5ab4/64 scope link valid_lft forever preferred_lft forever |
- 「ip addr」コマンドで、現在のIPアドレスを確認します。
/etc/dhcpcd.conf # 追記 interface wlan0 static ip_address=192.168.179.10/24 static routers=192.168.179.1 static domain_name_servers=192.168.179.1 |
- Raspbian Jessieでは、/etc/dhcpcd.confファイルへ固定IPアドレスをを追記します。
- Raspberry Piをリブート(REBOOT)します。
$ ip addr (略) 3: wlan0: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 qdisc pfifo_fast state UP group default qlen 1000 link/ether b8:27:eb:cb:3a:4d brd ff:ff:ff:ff:ff:ff inet 192.168.179.10/24 brd 192.168.179.255 scope global wlan0 valid_lft forever preferred_lft forever inet6 fe80::1912:46ad:a8c5:5ab4/64 scope link valid_lft forever preferred_lft forever |
- リブート後、指定したIPアドレスが設定されているかを確認します。
SSHで接続する
Raspbian Jessieの初期状態では、SSH接続が無効に設定されています。これを有効に設定し、PCから「Tera Term」でSSH接続できるようにします。(「Tera Term」はサイト「https://ttssh2.osdn.jp/」からタウンロードし、PCへインストールしてください)
Raspberry Pi(Raspbian)のデスクトップメニューから「Terminal」をクリックします。
$ sudo raspi-config |
- root権限で「raspi-confug」を起動します。
- 矢印キーで「5. Intarfacing Options」を選択し、「Enter」キーを押します。
- 矢印キーで「P2 SSH」を選択し、「Enter」キーを押します。
- 「<はい>」を選択し、「Enter」キーを押します。
- 「<了解>」を選択し、「Enter」キーを押します。
- PCから「Tera Term」を起動します。
- Raspberry PiのIPアドレスを指定し、「OK」をクリックします。
- ユーザ名とパスフレーズを入力し、「OK」をクリックします。
これで、Raspberry PiにSSHで接続することができました。
リモートデスクトップ接続の設定
PCからリモートデスクトップでRaspberry Piに接続し、GUIで操作できるようにします。
PCからRaspberry PiにSSHで接続します。
$ sudo apt update $ sudo apt install tightvncserver $ sudo apt install xrdp |
- root権限で「tightvncsever」と「xrdp」をインストールします。
PCで、「リモートデスクトップ」を起動します。
- Raspberry PiのIPアドレスを指定し、「接続」ボタンをクリックします。
PCの画面にRaspberry Piのデスクトップ画面が表示されました。
- Raspberry piのユーザ名とパスワードを入力し、「OK」ボタンをクリックします。
これで、他のPCなどからRaspberry Piへ接続し、GUIで操作できるようになりました。
IoTでは、正確な時刻を扱うことが重要です。次回は「Raspberry Pi 入門 (5) 時刻同期の設定をする」で、NTPによるRaspberry Piの時刻同期の設定を行っていきます。