
Raspberry pi 3にpyenvを導入し、Python 2.7系とPython 3.6系バージョンをインストールし、バージョンを切り替えて使用する方法を解説します。
目次
pyenvとは
pyenvは、Python環境を管理するツールです。既存のPythonの環境に影響を与えず、複数バージョンのPythonを独立した環境としてインストールし、バージョンを切り替えて使用できるようにします。
これから、pyenvを導入し、pyenvでPython 2.7.13とPython 3.6.1をインストールしていきます。
インストール対象の環境
ハード:Raspberry Pi 3 Model B
OS:Raspbian Jessie
Python:Python 2.7.9,Python 3.4.2
pyenvを導入する
予め、Pythonのコンパイルに必要なライブラリをインストールしておきます。
$ sudo apt install git gcc make openssl libssl-dev libbz2-dev libreadline-dev libsqlite3-dev |
pyenvをGitHubより導入します。
$ git clone https://github.com/yyuu/pyenv.git ~/.pyenv |
- 「git clone」により、pyenvをRaspberry Piへ導入します。
pyenvを使用できるよう.bash_profileに環境を設定します。
export PYENV_ROOT=$HOME/.pyenv export PATH=$PYENV_ROOT/bin:$PATH eval “$(pyenv init -)” |
- .bash_profileに上記の内容を追記します。
pyenvでPythonをインストールする
pyenvでインストールできるPythonバージョンの一覧を表示します。
$ pyenv install –list |
pyenvでpython 2.7.13をインストールします。
$ pyenv install 2.7.13 |
pyenvでpython 3.6.1をインストールします。
$ pyenv install 3.6.1 |
pyenvでPythonのバージョンを切り替える
pyenvでPythonのバージョンを切り替えます。
$ pyenv versions |
- 「pyenv versions」コマンドで、インストールされているPythonのバージョンを確認します。
- 「*」が付いているのがカレントのPythonです。
$ pyenv global 3.6.1 |
- 「pyenv global」コマンドで、Pythonのバージョンを切り替えます。
Python 3.6.1に切り替わったことが確認できました。
Pythonのパッケージをインストールする
pyenvで構築したPython環境には、まだパッケージがインストールされていない状態です。プログラミングに必要なパッケージは、Pythonのパッケージ管理ツールのpipコマンドでインストールすることができます。pipコマンドの使い方については「Pythonのパッケージを管理する – pipコマンドの使い方」の記事を参照してください。